移住者インタビュー

Vol.44 / 2018.05.31

農業に打ち込める環境を求めて。ap bankが立ち上げた農業法人で、農業人を目指す

山畑隆行さん

丹波市の豊かな土壌で育つ様々な農産物。栗や黒豆、小豆といったブランド化された作物もあれば、人参や白菜、大根などの野菜も美味しく育つ環境だという事も知られています。市も力を入れて有機の里としての発信を行ってきたこともあり、農業を目指して移住してきた方も少なくありません。丹波市には、あのap bankフェスを開催する一般社団法人APバンクが立ち上げた、農業法人「耕す」さんがあります。

 

山畑さんは丹波市の近くの三木市で生まれ育ち、関東の大学へ進学。自身が農家になる事を志し、「耕す」さんへ就職。2017年の11月に丹波市へ移住してきました。

 

 

 

元々農業をやろうと思っていたのでしょうか?また、生まれ育った三木市でやろうとは思いませんでしたか?

 

そうですね、元々農業をやろうという事は決めていて、もちろん三木市でやりたいとも思ったし、探したんですよね。でも働ける場所が無くて、今の耕すを見つけたという事だったんです。

 

兵庫県で、農業の研修というプログラムもあったのですが実際は働くわけではないので無収入になるし、そのカリキュラムをこなしながら夜にバイトをしたりして稼ごうかなと思っていたんです。でも周りの人に相談したりしてると、それでは体力的に続かないとアドバイスをもらったりして。

 

 

 

 

 

なるほど、いきなり自分で始めるというよりは、どこかでノウハウを学んでやってみようという想いもあったのでしょうか?

 

そうですね、学ぶ事が必要だと思って探したというところもあります。今、若い人たちの中で農業を始めたいと思っている人ってたくさんいると思うんですが、めちゃくちゃお金がかかるじゃないですか。個人でやろうと思ったら最初の機器を揃えたりもしないといけないですし。僕自身大学を出て、奨学金を借りてるんです。そんな中でさらに借り入れをして農業を始めるってなるとやっぱり難しさがあると思うんです。

 

それで、農業法人に入るという選択肢で色々と探したんですね。最初は地元から探して、無かったので兵庫県でやりたいなと思っていたら、丹波市の耕すを見つけたという感じです。

 

 

 

 

 

 

丹波市の事はもともと知っていましたか?

 

もちろん地元と近いのもあるので知ってはいたのですが、実は大学在学中の時、3・4年前ですかね、東京で「地域仕掛け人市」というイベントに参加した時に、移住相談窓口として移住する際にお世話になった井口さんと出会ってるんです。丹波市の人が来てるって聞いたんで、僕も兵庫県だからと思って一番始めにブースに行ったんですよ。真面目なイベントの中「株式会社みんなの家」という看板で民間企業として出展されていたのですが、そのブースの人がめちゃくちゃ面白い格好してたんです。(笑)

 

囚人と、神様と、侍と。(笑)当時から農業をやりたいと思っていたので、他のブースももちろん回ったのですが、他が全く記憶に残ってなくて。(笑)それが縁で、農業法人を探していた時に丹波市ってのを見て「おっ」と思って。移住相談窓口にメールして、そこからシェアハウス等も紹介してもらってという流れで進みました。

 

 

 

 

 

なるほど(笑)それは、不安にはなりませんでしたか?(笑)また、実際に来てみてどうでしたか?

 

 

先ほどお話したとおり、本当に記憶に強烈に残ってたんです。なので楽しそうだな、という印象でした。実際に来てみて本当に楽しいですね。めちゃくちゃ色んな人がいて、僕がシェアハウスに住んでいるというのもあると思うんですが、色んな繋がりができる事とかが本当に楽しいです。

 

 

 

 

 

山畑さんが住むシェアハウス「フラワーハウス」にはたくさんの若者が集まります。

 

 

仕事の方はどうでしょう?イメージ通りでしたか?

 

そうですね、ap bankフェスの会社だという事には最初驚いたのですが、本当に実直に農業をやっているという感じです。僕自身もそれを望んでいたので、仕事には本当に満足ですね。

 

 

 

農業生産法人 株式会社耕すさんは、約5年前から丹波市に来られ、実直に農業をされています。ap bankフェスのイメージが強かったため、丹波市内で音楽フェスが開催されるのでは?と噂になった時期もありましたが、まずは農業をきちんとする事からと実直な農業の仕事を積み重ね、現在求人も行っています。

 

「耕す」さんの求人ページ「たんばの仕事」記事

 

 

 

 

 

住んでみて驚いたのは雪が降ることくらいと話す山畑さん。暮らしていて不便を感じる事もほとんどなく、充実しているとお話してくれました。

 

 

 

今後、何かやっていきたいと考えている事はありますか?

 

 

そうですね、僕自身もシェアハウスをしたいという夢があるので、それに向けて準備もしていきたいなと思っています。農業の方は今はインプットばっかりで、色んなものを作っていきたいなと考えています。これを作りたいと野菜の種類を絞るつもりはなく、色々とやっていきたいなと。

 

 

 

 

 

 

大学生の時から農業を志し、そのためにどうするか、どうやったらできるかを自分で選択して丹波市に来られた山畑さんは、20代のワカモノですがとてもしっかりとした考えをお持ちでした。シェアハウスに住んで地域の様々な人と繋がり、自分のやりたい職業について生活をつくっていく。山畑さんのように意思のある人にとって今の環境はぴったりと合っているように感じました。今後ご自身でもシェアハウスをやっていきたいと話す山畑さん。今後丹波市のワカモノの中で際立った存在になっていきそうだなと感じました。