移住者インタビュー

Vol.39 / 2018.03.18

笑顔がみたい そのための仕事・店づくり

café ma-no 北 信也さん

café ma-no は、丹波市の中央を通る国道か ら路地に入った場所にあります。東京生まれ、 兵庫県三田市で育ったオーナーの北さんは、 神戸・東京でパティシエ・バリスタとして経験 を積み、2012 年に ma-no を開業しました。 小学生の頃から自分でお店をやりたいと考え ていた北さんは、20 歳の頃にスイーツとコー ヒーのお店をやると決め、夢を実現。「笑顔が みたいという自分の欲求を満たすためにお店 をやってるんですよ」と話す、北さんがつくっ ていきたい場所について聞きました。

 

 

 

 

この場所に出会ったから

 

 

 

飲食店の開業を志した北さんは、 一番初めに場所のことを考え た そう。ひとつひとつ自分の足で 物件を見て、調べて、今の ma-no の場所を選びました。

 

 

〝信じるか信じないかは抜きに して、フィーリングで「いい」 と思う場所があって。田舎と 言っても人によっては森の中と か、川のせせらぎが聞こえる場 所とか、自分のイメージに沿う 場所があると思うんです。私は この場所を見た時に「あ、ここ でやろう」って。〞

 

 

高校時代は隣の福知山市の高 校へ通っていた北さん。開業する と決めた後 、小学校の同級生たち にも手伝ってもらいながら、お店の内装やテーブルまで、自分 たちの手で作っていきました

 

 

 

 

 

 

丹波の面白さは、人に尽きる

 

 

ma-no の意味は「手」とい う意味。人と人、ものともの とをつなげていくことが楽し いと北さんは語ります。

 

 

〝知ってる人と来てしゃべるだ け、食べるだけのカフェじゃ ない方が面白いと思っていて。 ウチの店は 人掛けの大きな テーブルがメインテーブルな んですよ。全く知らないグルー プが隣に座って、例えば常連 さんが新しく来たお客さんに「これがおすすめ」なんて紹介 してくれたりするのは最高に嬉しいよね 。〞

 

 

 

 

〝農家さんやものづくりをする 職人さん、色んな面白い人や ストーリーと一緒に「つなが り」が ma-no で生まれていく のを見るのが楽しい。色んな ストーリーを散りばめて、な んで美味しいか知ってる?と いうのを一から話したくなっ ちゃうんですよね。〞

 

 

 

 

 

どんな話を聞いても、笑顔で楽しそ うにお話をしてくれる北さん。「笑顔 がみたい」そしてそれを仕事にしたい という想いは、小学校の頃、自分でつ くったお菓子を友達に配って「甘いも のってこんなに簡単に人を笑顔にで きるんだ」と感じた経験から持って いた根本的なものだそう。

 

 

〝カフェをしたい、という話はよくあ りますよね。でもその先に「何を得た いか」を明確にしておくことが大事だ なと思っていて。そういう意味で言う と私の場合はカフェじゃなくてもいい んですよ。違うことで笑顔をつくれる なら、それでいい。〞

 

 

 

〝自分が何を得たいか、をすごく大事にし ていると思います。私はお客さんの「美味 しい」っていう言葉の先にある笑顔に幸 福感を得られたり、欲求が満たされたり するので、今生きてることがとても楽し い 。み ん な に 好 か れ た い 、じ ゃ な く て 私 が こういう風にしたい、していきたい、とい う表現をお店でしている感じですね。〞

 

北さんは10年20年と、丹波市の地でお 店を続けていきたいと思っているそう。 今自分が心地よく、仕事や生活ができて いて、社会に同じように幸せな人が増 えてほしいなと思っているのだとか。

 

 

 

 

〝言ってしまうと、別に丹波じゃなくても全然いけるとは思うんです。どこの地域にも人はいるから、人の掛け 合わせできっと面白いことが生まれ ていく。自分はこうしたいんだ、こ れをやっていきたいんだということ をしっかり持っていると助けてくれ る人はたくさんいるなって。〞

 

 

 

 

仕事を選ぶとき、住む場所を変え るとき、そこには新しい発見や人と の出会いがあります。「根本的に自 分が何を幸せと感じ、そのために全 力で取り組めるか」をしっかりと落 とし込んでいる北さんは仕事を、暮 らしをとても楽しんでいるように 見えました。今後何かチャレンジし たいことはありますか?と聞いたと ころ「温泉を掘りたい!」と笑いな がら教えてくれました。できなさそ う、とやらないより、なんでもやっ てみて、じいちゃんになった時に孫 に語れる経験をいっぱいしていきた いと無邪気な笑顔で話す北さん。 きっとこれからも変わらない歳のと りかたをしていくんだろうなあと想 像しながら、お話を聞くうちに笑顔 になっていきました。

 

 

いつかカフェを開業したいなと思っている方 や 、田舎でカフェをやるってどんな感じだろう? とご興味のある方はぜひ一度覗きに行ってみてください。たくさんの想いやストーリーがつまった空間のことを質問すれば、きっと面白いお話が聞けると思いますよ。

 

 

Café ma-no

住所:兵庫県丹波市柏原町母坪 402-1

TEL:0795-71-4110

Mail:kita@cafe-ma-no.com

定休日:木・金

営業時間:11:00 ~ 19:00

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