移住者インタビュー

Vol.38 / 2018.03.17

暮らしと仕事 Life&Culture

キャリー焼菓子店 藤本理恵さん

様々な雑誌やメディアに取り上げられる人気店 「キャリー焼菓子店」はのどかな田園風景が広が
り、丹波市でもひときわ美しい山々に囲まれた場 所にあります。丹波市で生まれ育った藤本理恵さ んは、7年間神戸で暮らし、丹波市へ U ターン。 I ターンしてシェアハウス生活をしていた雄大さ んと出会い、結婚しました。U ターンから結婚、 そして焼菓子 & カフェの開業まで、理恵さんの想 いについて聞いてきました。

 

 

 

 

 

小さなチャレンジからスタートした

 

神戸では調理の専門学校に 通い、接客や調理のお仕事を されていた理恵さん ( 愛称・ キャリーさん )。働いている間 も趣味で夜な夜な作っていた 焼菓子を、地域のマーケット に出店したことが、今のお店 を始める原点になりました。

 

 

〝最初は自分の好きな焼菓子 を売ってみたいなと思って。 マーケットに出すところから 始めてみたのですが、予想外に 昼過ぎまでに完売して。毎月出 店していたのですが、3回目 くらいからはリピーターさん もつくようになって、ちょっ と自信がつきましたね。〞

 

 

 

 

ご主人の雄大さんとも、このマーケットへの出店をきっかけに出会ったそうです。最初はお店を開業する約1年前、 小さなきっかけから始まりました。

 

 

 

 

 

 

最初からお店を始めよう!と思っていたわけじゃなかった

 

 

現在は各方面のメディアや 雑誌に引っ張りだこのキャリー 焼菓子店。地域のマーケットへ の出店をきっかけに、しっかり とした夢や目標を持って開業 されたのかと思いきや・・

 

〝よく聞かれるのですが、全然 違うんです(笑)最初からお店 を始めるつもりはなくて・・。 開業する前は主人も一緒に シェアハウスに住んでいたの ですが、結婚して大勢で一緒に 住むのも難しいし、隣にあった ボロボロの納屋を新居に改装し ようって話になったんですね。 その時に、知り合いの建築士さ んにお願いしたら、知らない間 に物販のスペースを一階ででき るような図を書いてきてくれて。 それで、主人もチャイを入れたり するのが得意だったので、じゃあ カフェもやるか、って。〞

 

 

 

 

キャリーさん、そしてご主人の雄大さ ん。とても自然体で気負いせず、それで いて熱中して今のお仕事に取り組んでい ます。なんとお店の内装の多くや、薪ス トーブの設置まで、ご主人の雄大さんた ちが DIY で作っていったそうです。「自 分はプロではない、モーレツな素人だ」 と語る雄大さんは、キャリーさんの得意 なところをしっかりと尊敬しつつ、自分 の得意なことで支えます。

 

〝主人とは 時間一緒 にいるんで 、最初は無理 かなと思ってたところもあるんですが意外と 問題なかったんで す。お互い好きなことを やってるからかな。雇われている時は朝起き て「仕事行くの嫌だな」って思う日も少なか らずあったんですが、お店を始めてからは一度もないんですよ。生活の一部という感じで。〞

 

オープンから現在まで、あっという間だったと話すキャリーさん。最初はお母さんに手 伝ってもらいながら何とかお店を運営してい ましたが、現在はご主人の雄大さんと、同じくターンの妹さんに手伝ってもらいながら 3人で 運営しています。朝元気に起きて、 昼はカフェを営業して、夕方に焼菓子を焼いて、夜は自分たちの時間を過ごして。その暮らしはとても豊かに見えます

 

 

 

 

〝ひとつ思っているのは、多分都会じゃ今 のスタイルは無理だったということで。 中学生や高校生の時は都会の方が何でも あると思ってたけど、意外になくて。野菜とか果物とかも顔見知りの人から 買ったり、自分たちで DIY して店づく りをしたりするのも、たくさん教えて くれる人が周りにいてるんです。〞

 

実はキャリーさん、中学生の頃は勉強が嫌で 、周りの友達にも流されてちょっ と荒れてたんだとか。高校から専門学 校への進学も、お母さんが日頃言って いた「食は大事だ」という言葉から選 んだくらいで、特にやりたいことがあ るというわけでもなかったそう。専門 学校で気づいた「作ることが好き」と いう想いは今のキャリーさんの暮らし と仕事につながります。

 

 

〝果物とか、年中あるじゃないです か。夏はブルーベリー・秋は栗。旬 のものを使って美味しいものを自分 で作りたいって思うんです。結構旬 の果物に追われているなっていうく らいの時もありますよ(笑)〞

 

 

 

Life&Culture。暮らしと仕事は本来、 垣根を分ける必要があるものではないのかもしれません。「私はこれが好き で得意。主人はこれが好きで得意。」 取材の最中にもたくさんのお客さんが 訪れ、お仕事中もずっと無理のない笑 顔で楽しそうに笑うお二人の横顔を見 ながら、そんなことを感じました

 

 

 

 

 

キャリー焼菓子店

住所:兵庫県丹波市春日町中山373

TEL:080-1416-8857

Mail: kyarie.bake.house@gmail.com

定休日:火・水 営業時間:11:00~18:00

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