移住者インタビュー

Vol.30 / 2017.03.28

地域と大学生をつなぐ、コーディネーター

植地惇(26)さん

都市部の大学を卒業した後は、都市部の会社へ就職する事が一般的かもしれません。ですが、つながりやきっかけを得て、丹波での就職を決意し移住してきた方もおられます。植地さんは生まれ育った三重県を離れ、大学は大阪の大学へと進学しましたが、大学時代に丹波に来た事をきっかけに卒業後丹波へ就職・移住をされました。

 

【取材班】こんにちはー!今日は、よろしくお願いします!

 

【植地さん】こんにちは!よろしくお願いします!

 

【取材班】植地さんは大学卒業後、すぐ丹波に移住して来られたんですよね??今日はそのあたりの話を、お聞かせいただけると!

 

【植地さん】はい、よろしくお願いします〜

 

地域滞在型ワークキャンプ

 

 

【取材班】大学時代から丹波にこられてたんですよね?きっかけって、あったんですか??

 

【植地さん】そうですね、きっかけは大学1回生の時でした。一週間、丹波に滞在しながら丹波の生業を学ぶ、「地域滞在型ワークキャンプ」で当時丹波の青垣という地域で「佐治スタジオ」という施設を運営されていた、大学のOBでもある出町さんと出会ったんです。

 

【植地さん】それをきっかけに、2回生〜4回生まで、地域の愛宕祭というお祭りで「造り物」と呼ばれる神様への奉納物を作るのに参加させてもらったり、丹波でいろいろな企画をする活動の代表になったりと、丹波に関わらせてもらうようになったんですね。

 

 

 

【取材班】なるほどなるほど、植地さんは大学で建築系の勉強をされてたんですよね。そういったものも関係あったんですか?

 

【植地さん】そうなんです、ワークショップやものづくりに参加させてもらって、大学の勉強を実践的に学べたり。大学との連携がある分、丹波には来やすかったし、移住する前から身近に感じてました。

 

学びにあふれた、丹波の暮らし。

 

【取材班】移住して来られて、今は出町さんから引き継いで佐治スタジオの代表をされているんですよね。実際、どんなことをされているんですか?

 

【植地さん】そうですね、夏休みとかに大学生が来るコーディネーターとして、地域の人との調整や企画のやりとりをしています。佐治倶楽部でイベントをしかけたり、地域の祭りの前夜祭やお祭りの手伝いもしたりするんです。

 

 

【植地さん】その他にも、丹波にある「イクジウッド」さんという会社さんの製材所を借りて、製材をしたり、丹波の木の資源を使って、木材を使った改修なんかもしたりします。今は、出町さんが独立して設計事務所をやっているので、一緒に建築の設計や改修をやらせてもらったりもしますね。

 

【取材班】なるほど、大学時代に勉強した建築と、活動した地域とつながること両方を活かされているんですね。

 

【植地さん】そうですね、設計するのも、大工工事をすることでスケール感覚がわかってきたり、実際に自分の経験でスケール感をつかむのはいいことかなと思ってます。理解が深まっていくなと実感することは多いです。

 

人のあたたかい丹波で、これからやっていきたいこと。

 

【取材班】植地さんかなり丹波暮らしを楽しんでおられるように感じますね、ざっくりですが、実際暮らしはどうでしょう?

 

【植地さん】うーん。どうでしょうねえ・・・?笑

 

【取材班】あれ、意外な反応ですね笑

 

【植地さん】そうですね、丹波はコミュニティが濃く残ってて、みなさん本当に地域で仲がいいんですよね。みなさん苗字が一緒で、下の名前で呼び合ったり。実家は三重県でも県庁のすぐ近くで都市部だったんで、今まで都市部にいてたらできない経験が新鮮で楽しいですね。

 

【植地さん】ただ、冬寒いですね・・笑

 

【取材班】共感します笑

 

【植地さん】それで、マキストーブを使って暖をとってるんですが、製材の時の端材や木材を、地域の人にもらったりしながら。これも楽しいですね。

 

 

【取材班】なるほどなるほど〜。地域の活動にもしっかり参加して、佐治スタジオもこれからもっともっと、楽しくなりそうですね。

 

【植地さん】そうですね、もともと丹波の空き家を活用する、という活動から始まってるんですが、個人的には景観を守りながら、暮らしを作っていく、そういうことをしていけたらなあと思っているんです。

 

【植地さん】学生さんがたくさん来るので、体験してもらえるバリエーションを増やしたり、今は学生さんも旅館やキャンプ場に泊まっているけど地域の人の家に泊まれたりしても面白いなと。若い世代がまちにどんどん関わっていけるきっかけづくりをしていきたいですね。

 

 

植地さんの話を聞いていて、とてもしっかり地に根付き、地元の信頼を得ながら活動しているんだなという事を感じました。佐治スタジオがある青垣町佐治地域の魅力を引き立たせるような新しい文化を発信していきたいという想いから「キヌイチ」というイベントも始めたりと、どんどん活動を進めていきます。「地域の方々のおかげで、連携を少しづつできるようになってきました。これから次のステップも、模索しているところですね。」地域とうまく連携しながら、若ものと地域の橋渡しをする。これぞ王道の地域活性・という活動の中に、植地さんらしい新しさが感じられるインタビューでした。