移住者インタビュー

Vol.28 / 2017.02.09

意外とふつう?な自然体Iターンデザイナー

中川知秋(31)さん

昨今の移住ブームも相まって、移住した方のエピソードを目にする機会がある方も多いかもしれません。ですが、その多くは華々しい移住の成功エピソードだったり、アクティブに活動されている方の話だったりするのではないでしょうか?今回お話を聞いてきたのは、とても自然体で、気負わず、それでいて丹波暮らしを楽しんでいる中川知秋さん。なぜ移住を決意したか、今の暮らしはどうか、お話を聞いてきました!

 

 

【取材班】こんにちは!今日はよろしくお願い致します!色々とお話聞かせてください。

【中川さん】はいー。よろしくお願いします。
【取材班】中川さんは、Iターンでしたよね?どちらの出身でしたっけ?

【中川さん】私は生まれも育ちも兵庫県の宝塚市だったので、Iターンですが結構近くって感じもありますね。

 

【取材班】お、そうか、それだったら車でも電車でもすぐ帰れますね。ではでは、丹波に来る前のお仕事や、丹波に来たきっかけを教えてもらえますか?

【中川さん】仕事は、高校とプロダクト系の専門学校を出て、車の会社で3Dモデルを作ったりする「CADモデラー」って仕事をしてたんです。その会社は大きな企業だったので、自分の仕事が誰の何の役に立ってるのかが見えなかったんですね。その後、会社を辞めてデザインの学校に行き直したんです。それで、お客さんと近い距離感で仕事が出来るデザインの仕事を、より近い距離感でできそうな田舎でやりたくて、そんな会社はないかなと思って探してたんですよ。

 

【取材班】あ、それで丹波ご近所さんを見つけられたんですね!

【中川さん】そうそう、「ハローライフ」というサイトで見つけて、田舎のデザイン会社だし、興味があって。

 

【取材班】なんかこれまでにない、普通(自然体?)な理由でちょっと逆に興味沸いてきました・・笑

【中川さん】あはは笑 他の移住者さんたち、元気ですもんね笑

 

 

今までとちがった、行政とのお仕事
【取材班】今も、デザイナーのお仕事されてるんですよね?最近はどんなデザインをされているんですか?

【中川さん】そうですね、主にグラフィックデザインのお仕事で、ポスターやチラシ・WEBなどのデザインをしてるんですね。都市部にいた時と違うのは、行政(自治体)さんとのお仕事が多い事かなあ。

 

 

【取材班】市役所とかの職員さんとですよね?実際やっぱり企業の方の依頼とはちょっと仕事の内容が変わったりされるんですか?

【中川さん】そうですね、ちょっと違うところはあるかも。その分勉強になるなって思いますよ。

 

【中川さん】行政の方は「どんな仕事をしなければいけないか」を想像しながら、こちらとしても考えて提案できるようにしたり、依頼してくださった方のことをちゃんと理解して仕事をできるようにならなきゃな、って思ってます。

 

【取材班】立場変わると仕事に求められる事も違いますもんね・・・実際お仕事としてはどうですか??

【中川さん】自分もどうやっていかなやっていこうかな、と思考錯誤して、理解できるようになった事は良かったなって思いますね。

 

巻き込まれ上手(笑)の極意とは

 

【取材班】そういえば、お仕事以外の活動の話をと思ったのですが、中川さん丹波100人駅伝って100人で駅伝する企画・主催者の中に入ってましたよね?

【中川さん】そうなんですよ。。私、巻き込まれ事故でメンバーに入ったり、そういうの多いんです(笑)

 

【取材班】みんな元気ですもんね笑

【中川さん】そうそう、でも、巻き込まれて嫌だ嫌だ、ってなるより、「私は100人駅伝をやりたい・やりたい」って自己暗示をかけるのがうまいんですよ(笑)そしてその結果、しんどいと思うより、なんとかやり遂げたいという思いに変わっていくんですねこれが(笑)

 

 

【取材班】そのスキル、羨ましすぎますね・・笑

【中川さん】(笑)でもね、それで宝塚にいた時は体験絶対できない様な、楽しい事がたくさんありました。自分自身、生活から何からだいぶ変わったなって思います。

 

【中川さん】宝塚にいた時はね、猫をかぶるのがうまかったんですよ。相手に合わせるというか、自分を見せないというか。でも丹波に来たら、「上手く隠せないな」って凄く思ったんですよね。宝塚では、プライベートと職場で全然キャラが違ったんですが、丹波ではそんな事がなくなりました。猫をかぶるが上手くなってたけど、それって余計な技術だったんだなって最近は思う様にもなりましたね。

 

 

【取材班】おおー。なんかほんとに、自然体ですね中川さん。言葉に嘘がないというか、潔いというか。人とのつながりが濃いから、偽る必要がなくなったんですかね〜。

 

いなかぐらし。ふつう、な暮らし。

 

 

【取材班】さてさて、最後にですが、中川さんは今の丹波暮らしはどうですか??

【中川さん】うーん。。「ふつう・かなあ・・笑」

 

【取材班】でましたね笑

【中川さん】笑 でもほんとに、「可もなく不可もなく」という感じなんですよ。楽しいといえば楽しいし、「楽しいってほどでもない」という感じもしてて。本当に普通って言葉が一番しっくりくるかな。

 

【中川さん】今どうしてもやりたい事があるってわけではないから、いろんな事にチャレンジしながら自分が何をするか考えているところもあるんですね。あ、でもこっちに来る前と比べたら楽しいな、居心地よく住めてるな、と思いますね!

 

 

中川さんを取材していて、インタビューの最初から最後まで、自分の気持ちに偽りなく、そのままの言葉を聞かせてくれた気がしました。宝塚にいた時は猫をかぶっていたという事も、丹波で暮らしてそれがなくなった事も都会と田舎の人付き合いの違いなのかもしれません。「普通」と言いながら気を許せる人もて、自分を偽らなくてよくなったと話す中川さんは、取材班から見ればとても楽しく日々が充実されているように見えました。