移住者インタビュー

Vol.24 / 2016.11.21

トレイルランニングにハマった料理人

粥川竜則(39)さん

丹波市にあるイタリア料理店「コメプリマ」。そこで働いている粥川さんという男性が、山道を駆け上ったり降りたりするスポーツ「トレイルラニング」に最近ハマっていると噂を聞きつけて取材班は駆けつけた。

 

【取材班】こんにちは!

【粥川さん】こんにちはー

 

 

イタリア料理店「コメプリマ」の料理人

【取材班】粥川さんは今何をされているんですか?

【粥川さん】今、丹波市のイタリア料理店のコメプリマで働いてます。

オーナーが太田さんという女性の方なんですが、

Uターンで2年半前に大阪から丹波市に帰ってこられて、

それから雇ってもらって働いてます。

【取材班】コメプリマってよく耳にしますけど、

どういうコンセプトのお店なんですか?

【粥川さん】そうですねー

毎日食べても飽きないお店で、毎日来られるようなお店にしたいと思っていて

「明るい家族がここにあるよ!みんなおいで!」って感じのお店を目指してます。

 

 

コメプリマのこだわり

【取材班】なるほど!こだわりとかってありますか?

【粥川さん】食材は丹波市のものをできるだけ使っています。

ただ、どうしても手に入らない食材もあるので

そういう食材は外から仕入れています。

ずっと丹波市の人にきてもらいたいし、

丹波市の人に喜んでもらいたいからそういう食材はずっと使っていきたいですね。

そういうことを言ってたら、畑をしているおっちゃんとかが食材を持ってきてくれたりして、

料理も食べに来てくれるんですけど、

そういうノリって田舎特有だと思いますし、僕は好きです笑

【取材班】へー!田舎で飲食店をしていると、そんなことがあるんですね!

【粥川さん】そうなんですよ。

 

パチンコ屋から飲食店へ

【取材班】丹波市に来られる以前は何をされていたんですか?

【粥川さん】もともと、生まれは大阪なんですけど滋賀県近江八幡市の隣の安土町というところに住んでいました。

丹波市に来たのは18年前で、21歳の時ですね。

【取材班】あっ、じゃあだいぶ前に丹波市に移住されたんですね。

【粥川さん】そうなんですよ。

【取材班】きっかけはなんだったんですか?

【粥川さん】たまたま仕事していた先輩に「どっか違うとこ行きたいんですよね」というのを軽い冗談のつもりで言ったら本気になっちゃって

その先輩の専門学校の同級生が丹波市で居酒屋をやっていて

そこに行こうかという話になったんですね。

それから1年ぐらいそこでお世話になっていたんですが

一旦実家に戻ってまた半年ぐらいして丹波市に舞い戻ってきました。

それで今の嫁のお兄さんと知り合って、

とりあえずウチきてみたら?ということでパチンコ屋さんにお世話になったんです。

で、そのパチンコ屋さんの娘さんが今の僕の奥さんなんです。

【取材班】そこで奥さんとお知り合いになられたんですね!

それからどうしてコメプリマに働くことになったんですか?

【粥川さん】12,3年前に台風で川が氾濫したんですけど、

行ってたパチコン屋が水没したから店を閉めることになって、

一段落したら、「仕事どうしよう…」という話になって

篠山市の茜というお店で7年ぐらいお世話になりました。

それから、今のコメプリマに転職して今こういう感じです。

 

便利な丹波市でのんびり生活

【取材班】実際、18年間丹波市に住んでみてどうですか?

【粥川さん】居心地がいいですね。

一回、都会に住んだことがあるんですが、「都会無理!!」ってなりました笑

なんか、怖いし人に酔うんですよね。

だから僕は田舎があってるんだろうなーと思います。たぶん。

基本的に寂しがり屋だから…笑
都会って人が多いけど、ふれあいがないのでガチでひとりぼっちなんですよね。

【取材班】粥川さんには都会よりも田舎が合っているんですね。

【粥川さん】たぶんそうだと思います。

特に丹波市は、大阪・神戸・京都に出るのにだいたい1時間ぐらいで行けるから便利です。

基本的にのんびり生活して、ちょっと人混みに揉まれたいなーと思ったら1時間走れば行けるし、ちょうどいいんですよね。

 

休日はトレイルランニング

【取材班】そういえば、トレイルランニングされてるんですよね?

【粥川さん】あ、そうなんです。休日にやってます。

最初、「トレイルランニングやろう」って誘われたんですけど、

朝5時に起きて、6時に集合しないといけなくて、

休みの日なのにそんなん嫌やと思ってずっと断っていたんですけど

何度も誘われるので「もうわかった、行く」となってハマっちゃいました。

【取材班】何がきっかけでハマったんですか?

【粥川さん】気持ちいいんですよね。

山を走るのはすごく気持ちいいんです。

都会の人が田舎にでてきて、「空気がおいしい」というけど、山に入ったらもっとすごいです。

それから、頂上に登ったら景色もすごいキレイ。

特に冬なんかは雲海が見られることもあります。

朝は早起きするし、結構しんどい運動もするしで大変なんですが

慣れてきたらそれも徐々に楽になってきます。

【取材班】普通に走るのとはどういうところが違うんですか?

【粥川さん】基本的に山道なので足の踏み場に気をつけないといけないです。

特に雨の日なんかは、木の根っことか踏むと確実にすべります。

そうやって、足の踏み場を素早く判断しながら走っていくというのは

トレイルランニングならではですね。

あと、上りと下りで全然走り方も変わってくるので

同じ道を往復するのでも2倍楽しめます。

それとアスファルトとくらべて土はふかふかしているので

膝とか腰にも優しいのは特徴ですね。

【取材班】おお、トレイルランニングがしたくなってきました。

【粥川さん】一緒にやる?

【取材班】あ、いえ、やめておきます。

(といいつつ、写真撮影のためにトレイルランニングに同行しました)

(運動不足の取材班には普通に登るだけでも死にかけました)

 

変わらずにいること

【取材班】粥川さんがこれからチャレンジしたいことってありますか?

【粥川さん】そうですねー、

てか、サイト(当サイト)を見させてもらったんですけど

みんなすげぇなーと思って。

【取材班】どういうところがですか?

【粥川さん】なんかすごい目標とかあるんだなーと思って笑

【取材班】なるほど笑

【粥川さん】僕はとりあえず楽しく暮らしたいなーと思って。

最近、孫の子守をすることがあって思ったんですけど

【取材班】ん?孫??

【粥川さん】うん、孫。

子守をしてるときに、虫の音色を耳にすることが多々あって

「田舎ってこうやなー」と思って、なんかそれが心地良いんですけど

孫にはまだ分からないだろうなと思ったんですね。

でも、ちっちゃいときからこういう環境で

「虫の声ってきれいだな」って言葉にしなくても本能で感じてもらいたいなと思いました。

そういう気持ちをなくさないようにして欲しいなーと。

【取材班】言葉では表現できない、田舎の良さってありますよね。

【粥川さん】そうなんですよ。

丹波市にはこのままでいて欲しいですし、

僕は今のままの丹波市で過ごしていきたいです。

【取材班】ある意味で、変えずに保ち続けるということもチャレンジですよね。

 

目的を持って移住する

【取材班】これから丹波市に移住したいと考えている人たちへのアドバイスってありますか?

【粥川さん】僕が来たときと今くる人って目的が結構変わってきてますよね。

今のIターンの人って目的があってくる人が多いのかなと思って。

その目的がはっきりしていれば何ら問題ないんじゃないかなと思います。

あとは、都会にない田舎の習慣や風習ってあるから、

それを自分たちの中に取り込めば、村の人たちとうまい付き合いをしていくことができると思います。

自分の移住性の村の人たちとの付き合いを大切にしたほうが円滑になるんじゃないかなー。

おっちゃん、おばちゃんって面倒見がいいですから笑

【取材班】人付き合い、やっぱり大事なんですね。

 

【取材班】ありがとうございました!

【粥川さん】こちらこそ!

 

 

【TURN WORDS】

「どっか違うとこ行きたいんですよね」

冗談半分で言った言葉が本当になり、ふとしたきっかけで丹波市に移住することになりました。

実際に住んでみると自分に合ってるなと思って、気づいたら住み続けることに。

今は、この丹波市の良さをたくさんの人に感じてもらえたらいいなと思っています。

 


 

丹波市のIターン勢の中でも18年前に移住してきたという粥川さんは、比較的長期の移住者。今のIターンの人たちと比べると、落ち着いていて丹波市をのんびりと楽しんでいる印象を受けました。長年住んでいるだけあって、言葉では表現できない丹波市の良さをご存知でした。お店を通じて地域の人たちと交流をするだけではなく、これからはいろいろなイベントにも出店してこれまで以上に人と関わっていきたいということでした。