移住者インタビュー

Vol.1 / 2015.11.17

人との出会いから生まれた、夢の「森のカフェ」

藤本理恵さん

藤本理恵さん

丹波市氷上町生まれ。市内の高校を卒業後、調理師専門学校への進学を機に神戸へ。2013年に帰郷、2015年3月30日に丹波市春日町にて「キャリー焼菓子店」をオープン。
のどかな田園風景を楽しみながら食べる、素朴で優しい焼菓子は地域の人をはじめ多くの人たちに愛されている。ニックネームはキャリー。

麻子(以下、麻):キャリーさんは丹波に帰ってくる前、どんなことをしていましたか?
キャリー(以下、キ):神戸の調理師学校を卒業して、それからは神戸のカフェで働きながら夜な夜な自分でお菓子を作り続けていました。ブライダルのお仕事もしましたし、雑貨屋さんやエステサロンで働いたこともあります。接客という面で、とても勉強になった経験です。

看板商品「ニューヨークチーズケーキ」と、「9years チャイ」

麻:焼菓子店をすることは、いつごろから考えていました?
キ:高校の卒業文集に「将来は自分の作ったお菓子をみんなに食べてほしい」て書いてたり、神戸で働いていたころから「森のカフェで働きたい」という夢がありました。でもまさか自分が起業をするというイメージはなくて。地元に帰ってきてからは、青垣町のカフェ「genten」で働きながら、ハピネスマーケット(※)でもお菓子を作って出していましたが、たくさんお客さんが来てくれるのがうれしくて。いつかお菓子屋さんみたいなことができたらなーとは思っていました。

(※)ハピネスマーケット…丹波ハピネスマーケット。丹波市商工会柏原支部前のスペースにて毎月第2土曜日に開催する定期市。

キャリー焼菓子店 外観

麻:それが実際、どういう流れでホントに「キャリー焼菓子店」を始めることに?
キ:2014年に、神戸から移住してきた夫と結婚して、二人の新居を建てようということになって。その時、ご近所に住んでいる、デザインのできる建築士さんが、図面にお菓子を置くスペースを書いてくれたことがきっかけになって、「ここをお菓子屋さんにしたらどうか」という話がどんどん進んで。
麻:話が持ち上がってから、2015年3月にはもうオープン。かなりハイペースですね。
キ:バタバタはしましたが、開店準備はとても楽しかったです。机などもDIYで作りました。でも机の材料や、お店で使っている換気扇やシンクなどは、ご近所の人や周りの人にいただいたものばかりで。丹波の人たちからたくさん支えていただいて、オープンすることができました。

キャリー焼菓子店 テラスから見える風景

麻:実際始められて、いかがですか?
キ:ここは本当にたくさんの自然に囲まれていて、焼菓子店のテラスから見える風景も、「本当にいい景色だね」と言ってもらえることが良くあります。男性が一人でカフェ利用されたり、地域のご高齢の方にもご利用いただけたり、いろんな形で焼菓子やカフェを楽しんでもらえているのがうれしいです。お菓子も大量生産とかじゃなくて、自分のできる範囲で無理せずに、長く続けられたらいいなと思っています。
麻:丹波ならではできる、焼菓子店のカタチですね。
キ:丹波は、京阪神から近いのにたくさんの自然が残っていて、美味しい野菜や果物、こだわり卵など作っている生産者さんが近くにたくさんいるんです。そしてすぐにいろんな方と繋がれて困っている事があれば誰かに助けてもらえる、それが丹波の良さですね。

 

キャリー焼菓子店
所在地:丹波市春日町中山373
お問合せ先
Tel:080-1416-8857
定休日:火水、第2土曜日(臨時休業あり)

 

interview / writing:済木麻子