相談員ブログ

相談員ブログ 2024.06.24
中川ミミ

ものさし

こんにちは!月曜日担当の中川ミミです。

先日、丹波でフィールドワークをするために訪れた大学生とお話しする機会がありました。

その中の1人からの質問で「地方に暮らすことのデメリットは何か?移住窓口ではどのように答えるのか?」と聞かれました。地域コミュニティでの自律型キャリアを模索研究する研修。そこで、私の自己紹介を聞いて、自分も地方出身で少し都会で社会人経験を積んでから地元に戻って地域のために活動したいという若者からの質問でした。

答えは至ってシンプル。1つの答えはないよ、と。
人それぞれ価値観が違うから、メリットデメリットという判断基準も、判断する対象すらもが人によって違うこと。だから移住相談窓口では、個別のお話しを聞き、その人が判断しやすいよう情報収集のお手伝いをするという説明を添えて。

その帰り道、少し前に丹波市内の高校でお話ししたときに就職を目前に控えた生徒から「卒業したら、進学しても就職しても、その後は転職や移住など選択肢が沢山ある。どうすれば間違わずに選べるのか?」と聞かれてドキリとしたことを思い出しました。

どちらも共通して、どこに行きつくか分からない道を進み始めることを怖がっている、取り掛かる前にリスクを減らそうとしているように思えたからでした。そして同時に彼らには、丹波を選んで暮らしているたくさんの素敵な大人たちに出会ってほしいと思いました。ずっと地元に居る人も出身者でUターンした人も他所のまちから来た移住者も関係なく、その人なりの価値観で暮らしている大人たち。彼らが持っている「ものさし」に触れてほしいと思ったのです。

ちなみにこのものさし、同じ環境に長く居る間はあまり活躍の機会がないようですが、すこし違うことに出会った時には特に重宝します。

例えば、最近市内にできたベトナム食料品店で、大好きなココナッツを品定めしている時。丹波市におけるフレッシュココナッツの価格相場なんて検索しても出てこないので、飲みたい欲求とサイズや鮮度と市内で購入できるという奇跡をてんびんにかける。かごに入れるまでの数秒で、そもそも家にあるもので開けられるかイメージしながら、自分ならいくら出すかを決断しないといけない。
例えば、海外から移住希望の方の相談を受けている時。丹波市どころか日本の田舎を訪れたことすらない外国の人に対し、この地域で暮らすイメージを持ってもらうために何を伝えるか?相手が持っているだろう知識の何に例えれば自治会のお付き合いなど地域ルールの事を理解してらえるか?限りある時間の中で、自分の引き出しをぜんぶ空けても説明が足りているかは分からない。

これは私の特殊事例だけど、日々の些細な決断でも活きてくること間違いなし。そして移住とか転職という一大転機にこそ引っ張り出すお役立ちツールだなと思いました。

 

#丹波市 #丹波市移住 #移住
================
たんば”移充”テラス 中川ミミ(43)

【プロフィール】
エチオピア生まれ丹波市青垣町育ち。世界各地で学び働き暮らして、2015年から再び丹波。仕事にも子育てにも、妥協しない!と日々奮闘中。一般社団法人Be 代表理事。

【ミミより情報】
この概念について言語化できたのは「ソシエテ・リベルテ」という事業に関わった頃。事業としては少し前に役割を終えたのですが、自分のものさしを持って丹波地域に暮らす人々に焦点を当てた移住促進(のような、コミュニティ支援のような)の取り組みでした。そのロゴは、これまたクレバーで可愛い。ぜひ検索してみてください。

Facebook
Twitter
pocket
Pocket
hatena
Hatena
LINE
LINE

投稿者


月別