|開催レポート|たんば”移充”計画交流会「はじめての機械で稲刈り体験」
たんば”移充”計画では、丹波市へ移住された方が、地域に根付いてより豊かな暮らしをするお手伝いをするため、交流会を実施しています。
2022年9月25日、交流会「はじめての機械で稲刈り体験」を開催しました!
稲刈り体験と聞くと、大勢でカマで手刈りするイメージを持つ人が多いと思います。
しかし今回はなんと稲刈り機コンバインに乗って自分で操縦できるという貴重な機会を地元の専業農家さんに体験させていただきました!
雨天順延し参加できなかった方が数名おられましたが、パラグライダーが気持ちよさそうに青空を舞う、青垣の秋らしい景色を見ながら無事に開催できました。
イベント詳細はこちらから >> 「はじめての機械で稲刈り体験」
年齢も参加理由も多様な参加者
当日は、移住歴4年の方から1年未満の方、Iターン孫ターン、移住希望者、就農希望者、大学院生、20代〜40代のスタッフを含む8名での開催となりました。
博士課程3年目の大学院生の男性は「まちづくりや行政関係の様々な肩書を持つ、地元のキープレイヤーである足立さんに会いたかった」、青垣地域と関わる仕事に転職と同時に孫ターンした26歳の女性は「おじいちゃんの田畑があり自分でも耕作しているが今後販売などもしていきたい」、移住2年目の自然の中で暮らすために移住された40代女性は「仕事と家の往復であまり自然と触れ合えていなかったので農作業を経験したかった、地域の方と関わりたかった」、就農希望の40代パートナー同士で参加された方は「素人の自分にもできるかどうか、しんどい作業なのか試したかった」、移住4年目の運送業を仕事にされている男性は「普段運転の仕事をしていて、コンバインなどを見かけるたび仕組みや操縦が気になっていた」など多様な理由で参加いただきました。
一人一人操縦するので自分の番以外は待ち時間が多かったのですが、みなさん同じ作業をするとあって親睦が深まり、普段の暮らしや仕事、なぜ移住したのかなど楽しそうに交流されていました。
緊張しながらもコンバイン初操縦!
みなさん口々に「怖い〜!」「できるかな〜!」とかなり緊張されていましたが、バトンのようにヘルメットを受け取るときにはグッと口をつむぎ覚悟の表情。
講師の足立篤夫さんが丁寧に操縦を教え、初めは横につきっきりで操縦見本を見せ、レバーひとつずつ「やってみて」と進めてくれるので、最終的には講師は離れて1人っきりの操縦でもバックやカーブなど見事にできるようになっていました。
作業を終えて戻ってきたみなさんは子どものように晴れやかな笑顔で「やってる時は必死だったけど終わってみればあっという間で楽しかった〜」と非日常の緊張と達成感を味わえた様子。車の操縦とは違うものの、やはりペーパードライバーの参加者より普段から車生活の参加者の方が習得が早かったです。
そして次の日には、相談員の私自身も腕や肩など全身筋肉痛になり、どれほど緊張して操縦していたのか実感したのでした。
自分が体験してみると講師の足立篤夫さんの作業の早さと凄さに改めて感動。
よく見かける稲刈り風景は、田に入る最初の部分に機械のスペースを作るため手刈りしたり、他の端の刈り取れなかった稲を手刈りする場面があるのですが、篤夫さんの稲刈りは一度も手刈りもしないし、圃場内もあまり歩きません。
写真をよく見ると参加者は長靴でフル装備なのに、篤夫さんだけラフ装備。
目指すは「スニーカー農業」といいながら、スニーカーとTシャツというラフな格好でできて汚れない、効率化を突き詰めた慣行農業を行っているとのこと。農薬を散布するのも重い液体を背中に背負って田んぼの中を歩き回るのではなく、稲刈りの機械に自作でホースや農薬台を取り付け機械に乗ったまま楽に作業できるように改良されています。
これもどんどん農家の高齢化が進み膨大な農地を任されるようになってから。
しんどいイメージの農業から若者が離れていくのを見てきたからのことなのです。
窓口に相談に来られる方は有機農業や自然栽培を目指して就農希望や移住される方が多いですが、篤夫さんは慣行農業をされながらも様々な形態の農業にも知識や理解があり、自治会の農会長も経験されているので、農地のあっせんや農業界のキーパーソンへの紹介などいろんな相談に乗っていただけます。
また、ご自身も70代になり後継者の育成も気掛かりなところ。
ぜひ篤夫さんから学びたい!受け継ぎたいという方はたんば“移充”テラスへご連絡くださいね。
私たち相談員もこの丁寧に手入れされ稲の黄金色が広がる農地や原風景ができるだけ続いてほしいと願っています。
おまけやお土産が贅沢すぎる!
全部で3枚のうち1.5枚ほど稲刈りが済み、収穫した稲を運ぶ機械500kgが満杯になった頃、篤夫さんのご好意でご自身の栗畑に落ちている栗を「拾った分だけ持って帰っていいよ〜」と言っていただき、みんなですぐそばの栗畑まで移動。
ここからは移住したばかりの子ども連れ家族も合流し(機械が危険なので子ども不参加でした)、丹波市の老舗和菓子屋さんに卸しているという立派な丸々艶々した丹波栗を「さすが丹波三宝や〜」と言いながら和気あいあいと栗拾いも体験させていただきました。
初めて栗拾いする方は「3つも入ってるんですね〜」「大きい〜!」と驚きの表情。
さらには圃場横の地域の方が「休憩にどうぞ」と育てている甘〜いシャインマスカットを提供してくださったり、篤夫さん渾身の新米をそれぞれ1人づつに持たせてくださったりと、温かすぎるおもてなしが。
その分稲刈りを頑張り、予定の田3枚を予定時間を大幅に超えながらも終えました!
稲刈り後の田んぼで子どもたちがカエルやバッタ、トンボを追いかける姿はなんとも嬉しい光景でした。
講師の篤夫さんも微笑みながら眺めておられて開催できてよかった、と思いました。
農家にはならないけど来年も稲刈りに来ます!という心強い参加者もおられ、これから行動でお返ししたいと思うほど人や自然の恵みに感謝するイベントとなりました。
たんば“移充”計画とは
丹波市への移住希望者や移住された方が、地域に根付いてより豊かな暮らしするお手伝いをするために、たんば“移充”計画の会員同士で交流会を実施したり、移住者向けのおすすめ情報などを発信するプログラム。
詳細や過去の開催レポートは「たんば“移充”計画」からご確認ください。
イベントレポート
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