|開催レポート|たんば”移充”計画「陶芸家に教わる金継ぎ体験#2」

たんば”移充”計画では、丹波市へ移住された方が、地域に根付いてより豊かな暮らしをするお手伝いをするため、交流会を実施しています。
交流会「陶芸家に教わる金継ぎ体験#2」を開催しました!
最近、国内外で人気が高まっていると言われているキンツギ。今回はその体験を介して、移住後の暮らしを豊かに充実したものにしていきたいと願っている移住者の出会いと交流の時間を持ちました。
イベント詳細はイベントページにて!
手直しが必要な瀬戸物をもって集合
当日集まった参加者は6名。初めて出会う人ばかりのメンバーだったため、集合時は様子をうかがっている感じがありつつも、それぞれ手に持っている瀬戸物を見つけると、自然と会話がスタート。破損個所を見せ合ったり、壊れてしまった経緯を伝えあったり、あっという間に打ち解け始めました。
自己紹介では、子どもの離乳食に使っていたお皿で思い出も一緒に大切にしたい…とか、旅先で見つけた作家の作品だから捨てるに捨てられず…とか、それぞれの金継ぎへの想いも語られました。中には、前回は移住直後でバタついていたため参加できなかったけど、きっと次のチャンスがあると大切に持っていた、3年越しの希望が叶って嬉しい!という方まで。
移住歴はまちまちでも、物を安易に捨てず大切に直しながら暮らすという価値観が共通していて、穏やかな雰囲気のなかでイベントが始まります。
講師に教わりおしゃべりしながら楽しく作業
講師は、ご自身も都会から丹波地域に移住し、市内で工房を開いた伊藤岱玲(たいれい)さんにお願いしました。自己紹介もそこそこに、早速部屋を回りながら参加者が持ち寄った器をどんどん「診断」。破損個所の形状や度合い、材質などによって対応方法が変わるといい、個別に最適な方法をとても丁寧にアドバイスしてくださいます。元の状態より強度が増すわけでもなければ、電子レンジや食洗器が使えなくなるなど注意点を含めながら、それぞれの使い方を聞き出しては私達の質問にすぐさま答えてくれます。参加者は「へー!」と驚きながら、すかさずメモを取っていました。
そうかと思えば、ちょっと無茶ブリを承知でヒビの入ったガラスの大皿を持ち込んでみた私には、それはガラスの専門家に聞いてくださいと一掃してみたり。今回唯一の男性参加者が持ち込んだマグカップは取っ手部分が完全に取れている状態だったのを見て、夫婦喧嘩の結果でしょうか!?と冗談を言ってみんなの笑いを誘ったり。とても気さくに相談できる雰囲気で作業を進めてくださいました。
(難しい作業は先生にお任せ!) (あえて削ってから直すものも。) (大小さまざまなお皿を直しました)
ホームセンターで手に入る材料で
先生のお話しのなかで「金継ぎとは漆を使うものとされていますが、それはその当時たまたま接着剤として使えるものが漆だったというだけ」というものが印象的でした。現代は、用途に合わせて色々な材料や道具があるので、壊れたものを直して使うという目的だけを継承し、その方法までも制限されなくてもよいのでは?という提案だと理解しました。
そんな考えもあってか、私たちが体験した入門編の今回は、ホームセンターで材料や道具が揃うことがテーマです。手順を書いた説明書類もいただき、帰りに買って帰る!という参加者もあるほど。たんば”移充”テラスでは、移住相談でもたんば”移充”計画の交流会でも共通して、私たち相談員が提供するきっかけを活かし、次は相談者自信が自ら一歩踏み出せる状態を目指しています。この体験会の再度開催を希望するのではなく、今度お皿が欠けたら自分で直してみる!という発言につながったこと、主催スタッフも嬉しく聞いていました。
(パレットも即席で十分です。) (お手本と私の拙い線の差…) (先生をインスパイアした形の鉢)
たんば”移充”計画とは
丹波市への移住希望者や移住された方が、地域に根付いて豊かな暮らしのお手伝いをするために、交流会を実施したり、移住者向けのおすすめ情報などを発信するプログラム。
詳細や過去の開催レポートは「たんば”移充”計画」からご確認ください。

イベントレポート
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