丹波市特有の文化
「たんば“移充”テラス」はこれから3年間、丹波市移住相談有限責任事業組合が運営していきます。
(これまでの2年間運営してきた一般社団法人Beも構成員です!)
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
はじめまして!
4月より相談員ブログの水曜日担当になりました、段畑(だんばた)です。
昔から京阪神へ出かけ地元の駅へ帰って来ると毎回、
深呼吸し「空気が美味しい!」と心底思っていました。
大学時代に大阪に住むも、今思えばついていくことに必死でした。
話すスピード、歩くスピード、電車のダイヤ、流行の移り変わり。
田舎の感覚で育った私には、何もかもスピードが早かった。
都会は遊びに行くところ、住む場所は田舎がいい。という思いは変わりませんでした。
移住先を探している方にも、地元の方にも、田舎暮らしや丹波市の魅力をたくさんお伝えできれば嬉しく思います。
よろしくお願いします。
実はわたくし、今年3月から丹波市春日町に住み始めたばかり。
これから丹波市内の色んななところを開拓していきます!
先日は丹波市特有の文化である丹波布伝承館の伝承生創作展へ、
最終日にギリギリ滑り込みで行ってきました。
「丹波布」とは
丹波布(たんばふ / たんばぬの)は、
丹波国佐治村(現在の兵庫県丹波市青垣地域)で
織られていた手紡ぎの絹と木綿を交織にした平織の手織り布。
文政年間に播州木綿の影響を受けて、
野良着などとして制作が始まったと考えられている。幕末から明治の初めに盛んに制作され、
京都周辺で布団や小袖に仕立てられて愛好されるようになる。
しかし、大正時代に入って衰退。
昭和の初めに至り、柳宗悦が京都の朝市で偶然に魅力的な縞木綿を見出し、
工芸研究家に産地の特定を依頼。昭和6年(1931年)に特定、
昭和28年(1954年)に再現、
昭和29年(1955年)に地元保存会が発足。本来の呼び名は縞貫(しまぬき)もしくは佐治木綿(さじもめん)だったが、
柳宗悦が『日本工芸』で丹波布の名で紹介して以来、
全国に丹波布の名で通るようになった。ざっくりとした風合と素朴な美しさから、
柳宗悦に「静かな渋い布」と称され愛された。(wikipediaより引用)
「丹波布」の特徴
木綿平織の縞織物で、緯糸に木綿だけでなく
屑繭から紡ぎ出した「つまみ糸」と呼ばれる絹糸を織り込むことが特徴。藍と茶を基本色とし、藍と茶と黄、藍と黄を合わせた緑で縞柄や格子柄を織り上げる。
染料は村の周辺で手に入る植物。
藍に加えて、
茶色の染料として
里山に自生する栗の皮、
ヤマモモの樹皮、
ハンノキの樹皮などを用いる。黄色は田畑の畔道に生えるコブナグサを中心に、キクイモ、ビワの樹皮を使う。
これら自然の染料を媒染剤を変えたり、
浸染の回数を加減することで、微妙な色調を表現する。(wikipediaより引用)
自然や生活の営みから紡がれた暖かい風合いに魅せられてしまい、
私はポーチと名刺入れを手に取りました。
ポーチの染料は、
紺色…藍
グレー…ヤシャブシ
カーキ…玉ねぎの
グレーとカーキが重なっているところが茶色。
なんと、ポーチは織り手も裁縫した方も丹波市へIターンされた方!
移住者同士がつながり、生み出されたものを持てるなんて嬉しい限りです。
名刺入れの染料は、
ピンク…梅
ベージュ…サンゴミズキ
春らしい色で気に入っています。
いいものづくりを見ると、心や生活が豊かになります。
いつもは自分を包んでいる壮大な自然が、自分の手の中に収まっている不思議。
地元の自然を普段使う小物からも感じられる、こんな贅沢はないのではないかと思うのです。
せっかく田舎に住むのだから、ゆっくり丁寧な暮らしをしたい。
忙しなくすぎる毎日に、丹波布を見ると一瞬、時間がゆっくり流れます。
着物を着る機会が減ったこの時代、小物やワンピースなど身近なものへ形を変えながら、
これからも丹波市らしいこの文化が続いて欲しいなと思います。
どの地域にもある植物でも、活かし方でこの地域にしかない文化に。
この地域にしかない文化や生活は、移住する決め手に。
当たり前のことですが、移住者の方と話していて改めて思いました。
まだまだ丹波市には丹波市の方が気づいていない魅力がある。
柳宗悦が丹波布の素晴らしさを見出したように、
移住者のみなさん、関係人口のみなさん、地域の皆さんが交流することで
これからもたくさん見出されていくのだと思います。
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たんば”移充”テラス「Turn Wave」
段畑未登利(29)
-プロフィール-
尼崎市生まれ丹波篠山市育ち。田舎大好き。
転職を機に、生き方・暮らし方を見つめ直している時に、
丹波市の自分らしく暮らしている人にたくさん出会い、丹波市へ。
今年初めて黒豆味噌を仕込みました。
田舎に住んでいたけど、田舎暮らし1年生。
昔ながらの手仕事や生活の営みをすることが田舎暮らしなのだと思います。
まだまだ知らない田舎暮らしの楽しみがいっぱいです。
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