|開催レポート|たんば”移充”計画交流会「~食べ助け~やなぎたのお母さんから受け継ぐ夏の保存食」
たんば”移充”計画では、丹波市へ移住された方が、地域に根付いてより豊かな暮らしをするお手伝いをするため、交流会を実施しています。
2021年7月24日、たんば“移充”計画「~食べ助け~やなぎたのお母さんから受け継ぐ夏の保存食」を開催しました。
当日集まった参加者は、Iターン1名、Uターン7名、子ども2名、スタッフ2名の合計12名。コロナウイルス感染拡大防止対策のため、少人数での開催となりました。
◆イベント詳細はこちらから>>>~食べ助け~やなぎたのお母さんから受け継ぐ夏の保存食
「大したことは教えられない」
そう言って今回のイベントの講師を受けてくださったのは、あずき工房やなぎたのお母さん。
昔は当たり前のようにご近所さんに食のレシピを教えてもらって、それを引き継いできた。だから、わざわざ教えるほどのことのではないのよ
今や、レシピといえばネットで検索する時代。謙遜も含めそうおっしゃるお母さんから直接教えてもらう機会は貴重なことだと思い、今回の講師をお願いしました。
▲田舎のお母さんはレシピがないからと、メモしてきてくださいました。
実演!
今回は、スタッフも夏になるとご近所さんからたくさんいただく夏野菜の代表格きゅうりで、きゅうちゃん漬けを作りました。
参加者の中には、自宅でもきゅうちゃん漬けをよく作るが、家族にはいつも不評という方も。
お母さんが予め塩をまぶして4時間おいたきゅうりを見て、「そもそもきゅうりの厚さが違ったんだ!」と早速違いを発見!
塩をまぶしたきゅうりは水を出すだけで、洗わないし絞らない。そこでも「洗うし、絞るものだと思っていた。」という声があがります。
鍋にすべての調味料を入れ、煮溶かします。ここで使う柿酢も、お母さんの手づくり。
「調味料から手作りなのか・・・」と驚いた参加者からは、柿酢の作り方レシピに対する質問が飛びます。
併せて使うゴマもお母さんが畑から採ってきたもので、私たちが想像する『手作り』とはレベルの違ったお母さんの『手作り』。でも、一つ一つ丁寧に教えてくださったこともあり、冒頭の「教えるほどのことじゃない」という言葉通り、生活の一部であり、思ったより難しいことではないような気がしてくるのでした。
鍋にきゅうりを入れて煮ている間、お母さんが持って来てくれたきゅうりの奈良漬けを摘まみながら、お母さんの話に耳を傾けます。
▲この奈良漬けは、夏の時期に酒屋さんから出る酒粕を使って、二年前に作ったもの。これがまたとても美味しく、奈良漬けが苦手な人でも食べれてしまうくらいなのです!
▲子どもにも大人気。
命の循環
お母さんの畑に育つ野菜は、昔から引き継いできた在来種のものばかり。一代交配ではなく、種を採ってまた次の年も野菜が育ち、実ります。これは、命が循環しているということだそう。その在来種の種は市場には出回っておらず、現在育てている人からしか引き継ぐことができないため、同じように引き継いで行ってくれる人に譲りたい、命を繋いでいきたいと、お母さんは言います。
この【命を繋いでいく】という言葉は、参加者のみなさんの心にも響いたようで、静かに何度もうなずく人もいれば、噛み締めるようにその言葉をもう一度呟く人もいました。
▲お父さん同士での交流も。
「とても貴重なお話でした」
「作り方だけでなく、暮らし方も教えてもらいました」
「深く心に響く在り方や言葉で、これからの丹波での暮らしに変化をもたらすものになります」
と、お母さんからのメッセージを受け取った参加者。
企画したスタッフも、その地に伝わるレシピを聞くことはその地で暮らす人たちの思いも引き継ぐのだなと、改めて丹波でのていねいな暮らしの奥に潜んでいる意義のようなものが、たくさんの人と共有できた素敵なイベントとなりました。
丹波市への移住希望者や移住された方が、地域に根付いてより豊かな暮らしするお手伝いをするために、たんば“移充”計画の会員同士で交流会を実施したり、移住者向けのおすすめ情報などを発信するプログラム。
詳細や過去の開催レポートは「たんば“移充”計画」からご確認ください。
今年度もTurn WaveHPにてイベント開催についてお知らせしていきます。お楽しみに!!
イベントレポート
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